インサイド・レポート(ひと編)

インターンを受け入れる起業家たちの声: ケアプロ株式会社 川添高志さん/株式会社HASUNA 白木夏子さん/NPO法人農家のこせがれネットワーク 宮治勇輔さん

聞き手:井上有紀

『ソーシャルビジネス・インターンシップ』は、挑戦意欲の高い大学生が、ソーシャルビジネスの現場にはいって、新規事業立ち上げや経営改善など、“ソーシャルビジネス経営者の右腕”として経験をもつことを目的にしたプログラムである。東京および全国で、2010年8月からスタートし、現在第3期 (2011年8月〜2012年1月)が実施されている。
−−なぜ、ETIC.でインターンを募集するのですか?

川添高志さん(ケアプロ株式会社 代表取締役)

川添高志さん(ケアプロ株式会社 代表取締役)
非常に意識の高い学生が、ETIC.に集まっているし、ETIC.のみなさんが、フォローアップをしてくださるので、ありがたいです。

インターン生として入ってきた落合や志賀は、ケアプロの全国展開や新事業開発で活躍してくれました。大学卒業後の他社の内定を断って、この4月からケアプロに入社してくれています。一緒に戦う同志です。

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宮治勇輔さん(NPO法人農家のこせがれネットワーク 代表理事CEO)
ETIC.は、若い起業家の登竜門だと思います。起業を目指したい、成長したいと思っている学生が自然に集まるという、ETIC.のブランドがある。

そして、モチベーションの高い学生を、必ずETIC.がアサインしてくれるだろう、という信頼があります。インターンのお願いするなら、ETIC.で、という思いがあります。ETIC.には本当に、お世話になってきているので、ご縁ですね。縁は大事にしたいと思っています。

−−実際に、農家のこせがれネットワークに入ったインターン生たちは、活躍していますか?

宮治勇輔さん(NPO法人農家のこせがれネットワーク 代表理事CEO)

宮治 彼らインターンは戦力ですね。やる気があって、モチベーションが高い。なんでも吸収しようとする。とっても助かっています。

インターン生には、既存のプロジェクトの中で彼らが参画したいものに関わってもらったり、彼ら自身の興味あるテーマで企画を作ってもらって、スタッフと議論して形にしていったりしています。

うちの団体が、組織とはまだ言えないような段階で、インターン生が入ってくれる。細かいことをやってくれるだけでも、かなり助かっていますし、おかげでちょっとずつ組織になってきていると思います。それがインターン生本人たちにとっても自信につながればいいなと思っています。

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白木夏子さん(株式会社HASUNA・代表取締役(以下白木)) ETIC.には、意欲の高い学生が集まっていると思いますし、ETIC.が出す厳しい選考と条件をくぐりぬけても、さらにインターンシップをやりたいという気持ちの強い人たちが、残ってくると思います。

現在まで7名、ETIC.を通じてインターンとして入ってきてくれました。皆能力が高く、何よりも、自分が社会に対して何が出来るか、という思いとHASUNAを好きという気持ちが強かったです。彼らにはカスタマーリレーションシップマーケティング(CRM)の戦略づくりや、マーケティングリサーチ、店舗の立ち上げなどを担当してもらいました。

仕組み作りは、重要だけれど、余裕がある会社でないと、後回しになってしまってできない部分でもあります。インターンの活躍で、彼らの仕事が、今年オープンした直営店舗の運営の仕組みや、戦略の基礎になっています。皆には大変助けられたし、こちらが勉強になったこともたくさんありました。

−−実は、川添氏、白木氏、宮治氏3人とも、ETIC.が実施してきた創業支援プログラム
『社会起業塾イニシアティブ(旧NEC社会起業塾)』の出身だ。

宮治 社会起業塾の半年間で、自分の事業の、本当にするべき軸をさだめて、動けるようになりました。事業の軸だけでなく、自分の行動や覚悟を、定めるきっかけをもらいましたね。

白木夏子さん(株式会社HASUNA 代表取締役)

白木 社会起業塾では自社が達成したい目標、組織のミッションを越えて、どんなソーシャルチェンジ(社会変革)を起こし、どんな社会を作りたいか、を考えました。起業直後だった私、HASUNAがバージョンアップできた、大きな変化の場所でした。

川添 社会起業塾というのは、社会起業の滑走路みたいだと思っています。我々は、店舗を開発したり、人を雇ったり、新しい事業を立ち上げたり、起業から一段上に上がる時期、中長期的な事業計画が必要なところでした。経営者やコンサルタントの方たちと、一緒に事業計画練り、社会貢献性を高めるには、どうすればいいのか、販路開拓はどうすればいいのか、など、いろんな面で支えていただきました。

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ETIC.は起業家たちの思いや成長を創業当時から見てきた。
どんな学生をどのようなプロジェクトに送れば、組織の成長と起業家の思いの実現に繋がるか、
学生が起業家精神を発揮できるように成長していくか。
インターンシップの実施において、それらを見定める土壌が、ETIC.の様々なプログラムが連関して作られている。

−−最後に、ETIC.はどんな場所ですか?

宮治 ETIC. は、若手起業家の心の支え、神棚みたいな存在ですね。

川添 ETIC.は、ソーシャル・イノベーションの触媒です。

白木 ETIC.は、熱帯雨林かな。熱い人があつまる場所。涙もあり、雨が降ったり、急に晴れてきたり、いろんな生態系がそこにはあって、それでひとつの組織になっていると思います。

(→全国でのインターンシップ受け入れ企業情報はこちら

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